理事長挨拶
豊かな創造 未来への挑戦
広島県東部機械金属工業協同組合
理事長 鴫谷 憲和

福山市を中心とする広島県東部地区は、鉄鋼業、機械、半導体製造装置、繊維、食品機械、電子部品など、多様な製造メーカーが集積する全国でも有数の「ものづくり地域」です。そして、これらの基幹産業を支える多くの中堅・中小企業が存在し、地域経済の重要な柱となっています。
当工業協同組合は、これら機械・金属関連企業が集う組合で、現在は177社のものづくり企業で構成されています。組合員の総従業員数は12,086人、売上高合計は4,503億円にのぼり、地域経済を支える重要な組織のひとつです。
1958年6月に設立された当組合は、間もなく設立70周年を迎えます。これまで長きにわたり活動を続けてこられたのは、先人の皆様による熱意ある組合活動の積み重ね、そして地域の産学官各方面からの温かいご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。
現在、ものづくり立国・日本は、少子高齢化に伴う労働力不足、物価高騰、超円安、そして働き方改革など、経営環境において多くの課題に直面しています。さらに、世界に目を向ければ、自国第一主義による貿易障壁、長期化する紛争や不安定な国際情勢も企業経営に影響を与えています。
産業構造の面では、自動車のEV化、AI技術の進展、ロボットテクノロジーの急速な進化など、社会全体に大きな変革の波が押し寄せています。 こうした時代においてこそ、本組合は多種多様な企業が集う強みを生かし、組合員相互の交流や学びの機会を提供することで、企業の成長・発展を後押しし、ひいては地域経済の持続的な発展に寄与してまいります。
また、当組合の青年部である「東青会」には、45歳以下の若手経営者や後継者が参加し、勉強会や交流会の企画・運営を通じて活発に活動しています。東青会を通じて築かれた信頼関係は卒業後も継続し、組合の持続的な活性化に大きく貢献しています。近年では、東青会への参加を目的に組合へ加入する企業も増えており、地域のものづくり企業をけん引する大きな原動力となっています。
当組合の基本理念である「豊かな創造・未来への挑戦」は、これらの次代を担う若手経営者によってさらに発展していくものと、強く期待しています。
皆様方におかれましては、今後の変わらぬご指導、ご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。